家を持つことは、動物の世界では巣を作ることです。
巣が果たす役割は、子孫を残すことです。
当然人間も動物ですから、子孫を残します。

夫婦のスタートは、セックスライフからです。
そのためにも、浴室は寝室と連動していなければなりません。
浴室を1階に設けることは、ユニットバスを使用しない時代の名残です。
1階に客間を設け頻繁な来客があるなら別ですが、そうでない限り、寝室と連動することが当たり前です。

子供が生まれて、育てることになります。
しばらくの間は、親と共に行動します。
子供部屋となる空間をフルに生かして、のびのびと育ててあげましょう。

やがて、保育園や小学生に育っていきます。
子供にも、自立心を養ってもらうために、自分の空間を与えます。
しかし、子供にとって夫婦の持つ家は、自分が巣立つまでの仮住まいです。
家にいる間は親の管理下にあることを、しっかり主張しておきましょう。
そのためにも、壁で仕切ったりドアに鍵を付けるといったことは、絶対に避けましょう。
階段は、常に親が居るところを通って登るようにします。
『ただいま』と帰ってきた子供の様子を、顔色を見てちゃんと確認しましょう。
小学校の低学年までは、まだまだ遊び盛りで甘えん坊です。
階段を上がった一角をプレイコーナーにして、親と一緒に過ごせるようにしましょう。

中学・高校へと育っていけば、プレイコーナは必要ありませんから、寝室を拡張しましょう。

やがて大人になり、異性に目覚めるようになると、子供の持つ住空間は不便なものとなります。
力がつき次第、自然と巣立っていきます。


    




たとえば夫婦と子供二人




たかが31.5坪,されど31.5坪

構造を単純化し、可能な限りの大空間を確保する
更に、設備コアを一か所に集約することによって
巨大な住空間を確保できる
最小限にとどめる壁による仕切りは、簡易で取り外し可能な物とする
その結果、時間とともに変化する住み方に、柔軟に対応する住宅が確保できる

仕切りの手法

 意識の仕切り:玄関にあるルーバー
 視線の仕切り:玄関の下駄箱・子供部屋のパーテーション
 空気・音の仕切り:それぞれの部屋の簡易間仕切り壁
 仕切りの手法は、上記に示すようにさまざまな方法がある
 壁による仕切りをしない限り、そこにいる人の感じる空間の広さは、上が見渡せる範囲である
 更に、それは、どの場所にいても共有される

壁を作ることによる弊害

 壁の両側において移動空間を確保する必要がある
 そのため、共有できていたその空間が倍になる
 壁の材料費・ドア及びドア枠・スイッチ等の電気工事・照明器具の追加・冷暖房の追加・
 更にその工事費等は建築費の追加となる
 部屋を間仕切ればそこに移動するための廊下がいる。その分住空間は減少する。
 壁による仕切りは、この様なデメリットを考慮し極力しないようにする

設備に対する考え方

 時間とともに変化する住み方と共に、住宅の設備も進化します
 この住宅は、上下階をつなぐ機能である階段に沿わせて設備シャフトを設けています
 ここには、電気・給排水・空調ダクト・通信関係を1か所に集約しています
 照明計画は、階段周りの構造体に配置し基本的には間接照明とします
 必要に応じて、人感センサーによる点滅を行います
 外壁や内壁の一部にある構造のための部位には、設備に関する工事は一切行いません
 その理由は、設備のやり替えのために家を壊さないためです
 電源や通信機器の配線は、ダクトを用います
 設備シャフト及び設備に関与する1階天井は、簡単に開閉できます
 どこも壊すことなく、設備のやり替えができるよう計画されています
 将来ソーラシステムを導入することを考慮した、構造設計がなされています




家のデザインの考え方

 窓やドアは、採光や開閉をする機能と共に外観をデザインする要素を持っています
 住み方で間取りが変化するなら、これらの配置は外観のデザインを優先します
 現在に至るまで陳腐化せず、将来も陳腐化しないであろうデザイン手法を用います
 シンメトリー(左右対称)によるデザインを基本とします
 開口が配置された寸胴の状態を、家の第一段階の完成とします
 外観デザインである、玄関ポーチやデッキ・パーゴラは第二段階とします
 言い換えれば、変化できない部分と将来やり替えしてもよい部分を明確にします
 第二段階のデザインは、家の顔となるものです
 これも、家の財産価値を保つ為、将来陳腐化しないであろうデザイン手法を用います
 施工計画は、将来の取り外しを考慮します