■国産スギ特集
森 英樹社長の工場内説明と、幾つかの心情吐露も……
願いは日本のスギ林業の復権昂揚あるのみだ、と
 ここ「日野川の森林(もり)木材団地」は前段で概要説明されたように全体が、1「(株)米子木材市場生山支店」 と、2「山陰丸和林業(株)生山事業所」と、3「(株)オロチ」の3者で配分されており、また(株)オロチのエリア( 2万3630平方メートル)内には、4「森林組合」の原木集積場が設けられている。
 以下は、森 英樹社長の案内説明などを要約したものである。


全体の役割分担配置を俯瞰すると……
南北長手方向180メートルもある工場棟の西面中央部の事務所内会議室では、先ほど森社長から詳しく全体像が説 明された……名古屋からの我々取材班4名は、見学用キャップで身支度し一旦外へ出て反対側の東面に案内される と、北東隅には工場内へ送り込む丸太投入機がでんと陣取り、その横には大型チッパーが据えられ、やや離れて 燃料投入口→燃料サイロ→ボイラーの威容が連なっている。
 工場内で発生した木屑等の廃材は全部ここにコンベヤーで集められチッパーで破砕……ボイラーへと繋がるパ イプ内で、カチカチ鳴る音がチップ空送の流れを語る。また原木集積場東端位置に設置されている皮剥ラインで 発生したバークは、適宜に車載等で先の燃料サイロに移動集積……それらチップやバークの木屑燃料は、10トン ボイラーに順次自動投入して必要な熱源に使われる。すなわち当工場用燃料は自家発生する木屑だけで全て賄わ れているのだと。
 そこの白い側溝の向こう側領域が「森林組合」のストックヤードで、原木が盛んに搬入されているのが見える ……その向こうでは前出の皮剥ラインが稼動し、横手に位置する4カ所の蒸煮施設で木肌を見せ裸にされた丸太 を蒸煮→直ちに玉切装置にかけ所定長さに切断→熱いうちにロータリーレースで単板にカツラムキ→それを定尺 にカット→定尺単板はロールジェットドライヤーで乾燥→乾燥単板は繊維方向にスカーフジョイント→ジョイン ト単板に接着剤を塗布→塗布済みジョイント単板を順次重ねて熱板プレス……というのが大凡の生産工程の流れ である。
 当地域のスギは平均して40〜50年生が多く立派な径級ぶりを示している。中身の赤と外周部の白からなるいわ ゆる「源平」の色彩差を、LVL製品にはなるべく現わさない組み合わせ法を今検討中なのだと。
敷地全体は、予め計画した原木消費量に見合った広さと配置の下にあるという……将来、生産規模を拡大したく なった場合には、入口辺りのスペースを広げて対応できるようにしてあるとも。
 森社長が将来イメージしているのは、主体のLVL生産以外に別途のスギ加工工場が欲しい……ハウスメーカー のコンポーネント的な工場が欲しいという。そうすれば更に一段とLVL全体の使い勝手を高められる……現在主 体として考えている構造材以外の、もっと小さな断面×長さの造作材向け小割材提供が自由自在になり、それに よって歩留まりを格段に向上させられるからである。当然、別途にプレスラインを必要とするであろうが全体の 整合性は決して乱れない筈だと。

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