■話題あれこれ
第10回国際木構造会議(wcte2008)
6月2日(月)〜5日(木)の4日間 宮崎市で開催

「wcte2008」議長の有馬孝禮氏に聞く
 世界の木構造に関わる研究者並びに実務者有志が一堂に介して、参加各国の木構造の実情、研究成果の報告と 情報交換等が行なわれる「第10回国際木構造会議(wcte2008)」が、来る平成20年6月2日(月)〜5日(木)の4日間に 亘り、宮崎県宮崎市松山1-1-1にある宮崎観光ホテル(0985-27-1212)で開催される。
 国際木構造会議は1988年にアメリカ・シアトルで第1回目が開催されて以来、2年後の1990年には、日本側関係 者の尽力により東京で2回目を開催し、熱気の中で成功裡に終了したことは未だに鮮明に記憶されている。あれか ら18年が経過し、その後国際木構造会議もロンドン(イギリス・1991年)、ニューオリンズ(アメリカ・1996年 )、モントレックス(スイス・1998年)、ウィスラー(カナダ・2000年)、シャラーム(マレーシア・2002年)、ラハテ ィ(フィンランド・2004年)、ポートランド(アメリカ・2006年)、そして今年6月、我が日本の国産スギの最大の産 地である宮崎での開催と相成った。これも偏に宮崎県と宮崎木材加工技術センターを中心に誘致に力を注いだ結 果であろうが、日本のスギ資源の涵養と利用拡大、東京開催以後18年を経過しているという点
を鑑みれば、宮崎での開催は極めて良いタイミングだと言えよう。
 第10回国際木構造会議(wcte2008)の具体的な詳細スケジュールはホーム頁を見たり、関係者へ問合せ頂くと して今回、来月開催に向けて宮崎木材加工技術センター所長で同国際木構造会議議長の有馬孝禮氏に話を伺った。


宮崎の国産スギ材をアッピールしたい!
 宮崎木材加工技術センター所長・有馬孝禮氏――国際木構造会議の日本での開催は、以前、冬期長野オリンビ ック後の長野市を候補地として考えたこともありました。なぜならエクスカーションで見て貰う関連建築施設も 幾つかありましたからね。しかし、その折には実現しなかった。
 やがて、今になって非常に国産のスギがクローズアップするようになり、九州の宮崎には年間100万立方メート ルもの生産量を誇るスギ資源があってふんだんに流通しているという実情背景を有しているという点、また、そ の宮崎のスギは他の国内外で生産されているトウヒ、カラマツ、ヒノキ、マツ類の針葉樹資源とは性質が異なる ものの、最近の日本国では外材ばかり使っているわけでは無いですよ、スギという材料を使ってここまで頑張っ てやっているんですよ!…と、そしてサスティナブルなそのスギ資源とスギ活用事例を是非見てもらいたいとい う地元の産・官・学関係者によるコンセンサスが上手く醸されたのも今回、宮崎で国際会議を開催する大きな理 由なのです。


「アナザー・ジャパン!」は国際会議プレゼンの最重要タイトルです
 有馬孝禮氏――18年ぶりの国際木構造会議、首都東京開催と異なるのは今回はやたら「スギ」をみせているこ とでしょうか。東京都は違うもう1つの代表的な日本を参加者に知って頂きたいと思っています。言い替えれば、 「アナザー・ジャバン」は私どものプレゼンテーションにあっては一番重要なタイトルです。
 要するに、宮崎には国内最大量のスギ資源というのがありまして、加えてここにはエンジニアリングというの がある訳です。これからの木構造に対する日本の役割、そしてもう1つは宮崎の国産スギ資源がふんだんにある …。そういう背景があるだけに、来月の宮崎での国際木構造会議はまさにグッドタイミングで、これを逃す手は 無いと、計画してやりました。
 諄いようですが、ここは非常に重要な視点で「サスティナブル」という観点からも、地球環境問題の観点から も、日本の国産材資源でもって一所懸命努力しました。日本は法隆寺だけじゃなく、トヨタだけじゃありません よ…と、アナザージャパンの言葉を使いました。
 私の問いかけに、「イエス! アナザージャパン」と応えてくれた人も居てくれまして、個人的にはとても嬉 しく思いました。


18年ぶりの日本での国際木構造会議、日本人参加者は皆ホスト役として海外からの参加者を迎えて欲しい!
 有馬孝禮氏――そういうことで、我々は日本を代表しているものですから日本の皆さんにはどうか宜しくお願 いしますと、国際会議への呼び掛けを粘り強く勧めております。参加費用も今年2月1日閉切分は終了しましたの で、今現在の参加費用は1人6万8000円ですか、同伴者は1万5000円にしました。ヨーロッパからの参加の場合、 御夫婦での来日が非常に多いことから配慮しています。
 これまで外国で開催されました国際木構造会議への参加費用は7万円から8万円、フィンランドでの会議にあっ ては10万円でした。それに交通費は別途掛かります。そうした海外での国際会議ですが、それでも日本人参加者 が非常に多かったと記憶していますね。
 今回は日本で開催します。日本のエンジニアリングのレベルは非常に高く、故に世界に対し果たす役割がある はずです。そして先人が残した国産スギ資源があるのです。それを国内外の関係者に観てもらいたく、それが「 wcte2008」の大きな目的でもあります。
 最後に、次回の国際会議はイタリア開催が決まっています。日本の皆さんどうかホスト役を充分に果たして頂 きたい。我々事務局は運営準備等で正直目一杯です。次のステップに繋がる大事なチャンスです。今回、日本で の国際木構造会議を果たし得たなら、次からはどうぞ大きな顔してイタリアへ行きましょう。今後20年間は日本 では開催出来ないでしょうから、よろしくお願い申し上げます。
  ☆   ☆   ☆
 ちなみに第10回国際木構造会議(wcte2008)へ参加ご希望は、http://www.wcte2008.com (クリック)から申し込める。
 また、日本での開催に当たり、和光コンクリート工業(株)、(社)日本ツーバイフォー建築協会、住友林業(株 )、一条工務店がスポンサードしている。

戻る