■時の話題/特集-月刊ウッドミック300号発行に寄せて
「ウッドミック300号」に寄せて
(社)全国木工機械工業会会長/中部木工機械工業会理事長 宮川 嘉朗
 「月刊ウッドミック」がこの度300号を発刊されることに対しまして、心からお慶び申し上げます。
 「ウッドミック」は木材加工機械業界を発祥の基盤に据え、広く木材産業全般を対象に情報の発言をすること によって周辺の有益な発言を促そう、初め小さくても、それが人々の話題となればやがて輿論にまで拡がろう、 とのお考えの下に創刊されたとのことですが、この趣旨のもと、木工機械業界を巡る動向について、常日頃、適 宜、的確な情報を提供することに努められております。
 木材加工機械業界において重要なイベントである「木工機械展示会」は、現在、東京、静岡、名古屋、大阪の 各地で開催されておりますが、これらの開催情報について、貴誌はつねに詳細な報道をされており、これにより 木工機械業界の関係者が最新の情報を容易に入手できることに対して、業界を代表しまして感謝したいと思います。
 300号となりますと25年前の創刊となりますが、当時は木工機械業界の需要の太宗を占める住宅産業につきまし ては、住宅建設着工戸数が増加しており、昭和62年からは4年連続で年間160万戸を超える水準を維持しておりま した。しかし、住宅着工戸数は平成2年の1171万戸をピークにバブル崩壊もあり、その後は、増減はあるものの 傾向としては漸減をつづけております。
 また、住宅を巡る状況としては、住宅のストックとしては既に十分な住宅があるということもいわれておりま すし、我が国の人口も平成17年には史上初の減少となりましたが、今後は出産比率の低下もあり人口減少となる との予測もされております。
 木材産業のなかで大きな比重を占める住宅産業を巡る客観的な状況は、このような状況であり、加えて中国に おける木材輸入の増大、ロシアにおける原木輸出関税の引き上げなどにより従来のような量、価格での原木確保 は困難となるなどの問題もあります。
 一方、最近におきましては、地球環境問題の観点からも国内木材資源の見直しが積極的に図られております。  特に喫緊の問題としては、京都議定書の履行期間は本年から始りますが、我が国として約束を履行するために は森林資源の有効活用が必須のものとなっております。
 林野庁もそのために「国産材による『木の時代』の復活」を提起されております。
 近年においては、とくに人間の住環境の観点からは木造住宅の良さが見直されつつあります。これは貴誌にお ける小中学校の校舎の木造化が急速に進んでいるとの記事からも明らかであります。
 このように我が国の木材産業をとりまく環境は、大きな変化を示しておりますが、変化のときはまた新たなビ ジネスチャンスであるともいえ、このようなときに貴誌の情報発信の役割はますます重要となってきます。
木材は、唯一の再生可能な資源であるとともに、地球環境にもやさしい資源であります。
 このような環境重視のなかで、「ウッドミック」が、今後も木材加工機械業界のコミュニケーションを図る場 として、また業界の道標として、ますます活躍されることを期待しております。
 

戻る