■ 日本仕様のドイツ機販売で在来のナカジマ、2×4機に参入

 在来(軸組)工法住宅のプレカット機メーカー、(株)ナカジマ(埼玉県北 葛飾郡杉戸町、中島稔社長、・0480―38―1121)はこのほど、 独・ホマッグ社グループの2×4住宅加工機メーカー、ヴァイマン社 (WEINMANN) と提携、新たに2×4住宅分野へ参入した。仕様など日本 市場向けにアレンジしたヴ社のNC複合機「ビーム・プロセッシング (羽柄加工)ステーション/WBZ型」の販売を開始したもので、住宅部 材の高速切断はもちろん、2×4住宅特有の「バードマウス加工」、また 軸組住宅に必要な登り梁などの特殊加工もできる。すでに最上位機種(WBZ150 型)は年内に2台の納入が決まっており、「来年は少なくても 5台以上」(中島社長)の販売を見込んでいる。価格は4,000万円から 用途に応じて3タイプ。
 2×4住宅への参入について、中島社長は「在来住宅の将来に不安があ るからではない。着工数こそまだまだ少ないものの、2×4住宅の伸び率 は在来を大きく上回っており、その事実を企業として座視し続けるわけに はいかなかった」ことを理由に挙げている。確かに近年の2×4住宅の着 工戸数は「04年が約9.13万戸で前年比8.8%増、05年は9.76万戸で同 6.9%の増加」((社)日本ツーバイフォー建築協会)にあり、 今年は「7月までで同10.5%増の6.54万戸と、年間で4%程度の 伸びがあれば初の10万戸突破」が確実視されるほどの動きにある。
 また、ヴ社に関しては「ランディック社と並ぶ(2×4住宅加工におけ る)世界の2大メーカーであることを五年ほど前に知った」のを機に、そ の後の市場動向などを見ながら独のホマッグ社とホ社の日本法人、ホマッ グジャパン(株)(東大阪市島之内、安居実社長)の協力を得て業務提携に及 んだもの。「自社で新たに開発するより時間と資金面で得策」と判断した からだ。
 WBZ型複合機の大きな特徴は、米国などではそれほど種類がないもの の、日本では30種以上もの形状がある2×4住宅独特の(鳥のくちばし に似た)バードマウス加工が素早くできること。「正確には分からないが、 少なくても従来の手加工に比べて20分の1以上の早さ」で加工できる。 ただ、現状は「加工自体がシンプルなので(一部で加工機が使われている 程度で)、ほとんどが手加工で加工賃も安い。そのため、あえて機械で加 工するよりは、と思われがち」のようだ。しかし「人件費など周辺の固定 費を考えるとバードマウスのカット単価は決して安くないし、また、その (設備投資に対する)経営判断が生産性と同時に企業収益の差となって現 れてくる」と、今後は進歩的な企業に導入を働きかけていく考えだ。
 最上位機種のWBZ150型は、ルータと鋸が各一軸のATC(自動工 具交換装置)付きで、羽柄材の切断をはじめ穴あけ、ルータ加工などがで きるマシニングセンター。送り速度は最大120m(毎分)と高速で、ク ランプされた長さ3mの材でも誤差は0.8.(90度切断時)と高精度。 また、加工プログラムは日本語対応で機械へ直接入力するか、フロッピー やLAN経由でCADシステムからもデータ転送できる。部材や加工状況 がグラフィック表示できるほか、NC駆動による部材の搬送と位置決めな ど「制御装置はホマッグ社の内製品なので木工用にはとくに使いやすい」 ようだ。
 同機の販売は今後、同社が在来工法住宅の特殊分野を、また2×4関連 は(株)サンキ(奈良県北葛城王寺町、亀川清吉社長)と分担しながら行われ るが、この11月22日(水)から25日(土)までの4日間は、東京ビッグサイト (東京・有明)で開催される「東京国際木工機械展」でも紹介される。同 社と並んで出展するヴァイマン社(小間番号D-23)が同機を実際に稼働 し、その技術を初めて公開することになっている。
 同機(WBZ150型)の主な仕様は次のとおり。
▽モータ=切断用(旋回・ベクター対応)7.5kw(五軸制御)、主 軸用(ルータ)14.5kw/1,500〜18,000回転(毎分)▽AT C=12▽切断部=鋸径550・、回転角度0〜365度、旋回角度0〜 90度▽加工材寸法(90度アングル時)=最小クロスカット20×50 ・、同最大200×420・、最小長さ約400・(払い出し用)・約1,000・(無加工時)

▼キャプション
2×4住宅独特のバードマウス加工。日本では30種以上もの形状があるも のの、ほとんどが手加工で機械化が遅れている

12月の納入を控えて念入りに調整されるWBZ150型の1号機。年内に も2号機が納められる

(編集部)

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