■ 地球温暖化防止に向けた「木づかい運動」の展開について

林野庁木材利用課課長補佐(総括) 松本 寛喜

一、木づかい運動とは

^ 京都議定書の発効と森林による二酸化炭素の吸収

 地球温暖化防止のための京都議定書が平成17年2月に発効し、地球温 暖化防止に向けて我が国は、平成20年から24年までの温室効果ガスの 年平均排出量を、平成2年の基準年に比較して6%削減することとなりま した。また、同議定書においては、森林による二酸化炭素の吸収量を温室 効果ガスの削減量として算入できることとされ、その算入対象となる森林 は、適切な森林経営の行われている森林であることとされました。
 政府は、京都議定書の発効を受け、同議定書の6%削減約束の確実な達 成に必要な措置を定めることとし、京都議定書目標達成計画を平成17年 4月に閣議決定しました。同計画では,地球温暖化防止に向けた取組とし て、森林による二酸化炭素の吸収策(森林吸収源対策と呼ばれています) を、二酸化炭素の排出源対策に並ぶ重要な対策として位置付けており、具 体的には、温室効果ガスの削減目標6%のうち,3.9%に相当する4800万CO 2トンを森林による二酸化炭素吸収量として確保することとし ています。
 そして、この森林による二酸化炭素の吸収量は、以下の森林整備等を適 切に行った場合に確保することが可能であるとされています。

_ 国産材の利用と木づかい運動

 一方、我が国の国産材利用について見た場合、平成14年度以降、若干 上向いてはいますが、外材に押されて依然,低調に推移しており、平成16 年は約1,700万Gと,京都議定書目標達成計画における年平均木材供給・ 利用量(2,500万G)の約7割にとどまっています。
 このように,我が国の国産材利用が進まない状況が今後とも続いた場合、 適切な時期に人工林の間伐が行われないといった問題が生じ、国土の保全 や水源かん養など、森林が有する公益的機能の発揮に悪影響を及ぼす恐れ があります。そして、このことは、京都議定書目標達成計画において森林 吸収源対策として位置づけられた森林整備等にも支障を来すこととなり、 森林による二酸化炭素の吸収量が3.9%を大幅に下回ることも想定され るところです。
 このため、国産材の利用を推進することにより、森林整備に必要な資金 を山へと還流し、“植える(植栽)→育てる(間伐)→収穫する(伐採)→植え る(植栽)”という一連の流れをスムーズに進め、森林を整備していくこ とが重要となっています。
 そこで,林野庁では,地球温暖化防止に向け,国産材の利用の意義を広 め,実需の拡大につなげていくための普及啓発活動を「木づかい運動」と 名付け、平成一七年度から関係省庁や地方公共団体、関係業界等と連携し た取組を進めています。

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