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《時の話題》
CLTの普及に向けた平成29〜32年度までの新たなロードマップが発表される
〜需要の一層の拡大を目指して〜



 CLT(直交集成板)の普及と需要拡大を要に据えた、平成29年度からの新たなロードマップがCLT活用促進に関する関係省庁連絡会議により策定され、CLTで地方創生を実現する議員連盟(会長=石破茂・元地方創生担当相)の去る2月23日に開催された第2回総会時に初公表された。
 これまでの「CLTの普及に向けたロードマップ」(林野庁および国土交通省が作成)は、CLTを一般的な建築材料として位置付けていくことを一番の目的としていた。各種強度データ収集、防耐火性能や接合方法等諸々の検討を経て、平成28年3月、4月に建築基準法の告示が公布・施行され、且つ、年産5立米のCLT生産体制が実現できている。概ねロードマップ通りの成果が得られたとして前ロードマップは平成28年度末に終期を迎え、この程、平成29年度からの新たなロードマップが策定された。

「CLTの普及に向けた新たなロードマップ」について
 新たなロードマップは、CLTの尚一層の需要拡大を第一に位置付け、前ロードマップを推進していく中で次なる課題として挙げられた4点に対して、各課題の解決に向けた4つの目標を軸に平成29年度〜32年度の4年間進められていく。その4つの目標とは、
 ◎CLTの認知度アップ――先導的・実証的建築、性能検証等々への支援、先駆性の高い建築物への顕彰制度を創設・実施していく。
 ◎設計者・施工者の育成――設計者・施工者が中大規模木造建築物について学べる講習会・研修会等を実施する。標準的な設計・施工でのCLT建築物の情報を収集・整理し、国の営繕基準へ反映させる。事業者が参入しやすいよう実務資料を整理し、RC造やS造のような設計・積算ツールのCLT版を検討・作成する。
 ◎設計の自由度を高め使い易く――中高層建築物での耐火性能向上、接合部分や混構造建築物の設計・施行に向けた技術開発を進める。スギ以外の樹種や幅広い層構成で更なる強度試験データ収集を行ない、追加告示化を進めることで、設計者の選択肢を広げて使い易くする。
 ◎材料・建築コストの低減――地方ブロックバランスを考慮しつつ生産工場を整備する〔※1〕。汎用性の高いCLTパネルサイズ等の情報を収集し標準規格を検討・作成する。公共建築物等へ積極的に活用し〔※2〕、広く民間建築物への需要創出に繋げることで纏まった需要を確保し材料コストを下げる。
 ※1 28年度に達成した国内のCLT生産能力は5立米/年。それを平成29年度は6立米/年に、平成32年度までに10立米/年、最終的には平成36年度までに50立米/年程度の生産体制構築を目指す。
 ※2 CLT製品価格を欧米レベルまで、施工コストを他工法並みに引き下げるため、「公共建築物における木材の利用の促進に関する基本方針」の中にCLTの活用を明記する方向で検討しており、29年度中に改定予定である。平成30年度までに各都道府県に最低1棟のモデル施設となるCLT建築物(公共・民間問わず)を整備するよう働きかけていく。
 【CLT活用促進のための政府一元窓口】TEL 03-3581-7027(内閣官房 加藤、山口)