ウッドミックニュース



《工場訪問》
多様な木材製品(製材、集成材、CLT)生産の場、且つ、木造推進の研究の場である山佐木材鰍視る





 山佐木材(株)(鹿児島県肝属郡肝付町前田2090、佐々木幸久社長、TEL 0994-31-4141)は、昭和23年に製材業を営む山佐産業(株)として創業した。その後、多角化をはかり事業拡大してきたが、昭和54年に製材部門を山佐木材として独立後、平成3年からは集成材事業を開始。以後、構造用製材、構造用集成材、造作用集成材のJAS認定を次々に取得し、平成26年6月に直交集成板(CLT)のJAS認定を、銘建工業(株)(岡山県真庭市、中島浩一郎社長)に続いて全国で2番目に取得したことは記憶に新しい。また、約8年前から「鉄筋補強集成材SAMURAI」の開発と実用化に向けて取り組んでおり、平成26年の一級建築士事務所登録を含め、これら様々な木質材料を造るだけでなく、建造物に利用するためのノウハウまで提供している。
 本誌が最後に同社を訪れたのはもう10数年前のことだ。その時には見事な湾曲集成材で建てられた事務所棟に製材・集成材工場、メカトロニクス事業部の建物ぐらいで……、と聞いたが、訪れてまず、原木やバーカーで剥かれた丸太が所狭しと横たわる土場の広さに圧倒された。一昨年に4〜5000平米の土地を買い増しして敷地面積は現在7万5000平米あるそうだが、周囲の様子を見るとまだまだ拡大の余地はありそうだ。
 その敷地内には、製材工場、ラミナ製造工場、集成材ライン、プレカット設備、協同組合きもつき木材高次加工センターの設備〔木材乾燥、防腐防蟻処理〕、そしてCLT生産用の幅剥ぎ機と、設備だけでも盛り沢山。そして、幅剥ぎされた板をCLTに仕上げる、仕組み〜プレス設備は、同じ町内にある論地工場に設置されている。
 更に、平成26年のSAMURAI集成材を用いた実証試験棟建設。「鋼構造オフィスビル床のCLT化」事業(平成27年度林野庁委託事業)の試験体設置と各試験の実施。平成28年度中には本社敷地内に、自社のCLTとSAMURAI集成材を用いたCLT製造工場を増築予定だ。このように生産工場としてだけではなく、実証試験の現場としても同社は大いにその役割を果たしてしており、「何て木造に係わるあらゆるモノ・コトが溢れかえる現場か!」と、驚くばかりである。
◇製材〜集成材〜加工の現場を視る
◇実証研究の現場を視る
◇CLTパネル製造の現場を視る
◇山佐木材の今後の計画
(各内容は本誌をご購読ください)

《トピック》
CLTの建築基準告示が終に公布・施行される!!
CLTを用いた建築物の一般的な設計法等に関する告示が、3月31日(木)および4月1日(金)、国土交通省より終に公布・施行された。今後は、告示に基づく構造計算等を行なうことにより、個別に大臣認定を受けることなく建築確認により建築が可能となる。また、告示に基づく仕様にすることで、準耐火構造で建築可能な3階建て以下の建築物については、防火被覆無しでCLT等〔CLT、LVLおよび集成材〕を用いることができるようになる。
主な告示の制定・改正内容は、次の3点。
@CLTを用いた建築物の一般設計法――CLTパネル工法による建築物の構造計算、それに応じた壁、床、屋根の仕様。ACLT材料の品質および強度――CLTパネルの構造計算の際に用いる材料強度。BCLT部材等の燃えしろ設計――3階建て以下の準耐火構造を要する建築物に、防火被覆無しでCLT等の部材を壁、以下、屋根に用いることができる燃えしろ設計基準。