ウッドミックニュース

海外視察記
オーストリアの老舗木工機械メーカー、フェルダーグループ訪問記
家族経営からグローバルメーカーへ成長した軌跡を視る





▲2代目社長のハンスヨルグ・フェルダー氏▲フェルダーグループ本社工場とショールーム(左)の全景
 オーストリア・チロル州のハル。この町は、老舗木工機械メーカーのグローバル企業であるフェルダーグループの本拠地である。
 ハルはチロルの州都インスブルックから東へ僅か8kmの町だ。インスブルックは、標高574mで人口約13万人という山間の都市だが、ドイツとイタリアの間に挟まれ近接し、オーストリアではウィーン、ザルツブルクに続いて3番目に人気の高い観光地である。1964年と1976年に冬季オリンピックが開催されており、ウィンタースポーツも盛んに行なわれる。旧市街から約5kmの所にあるインスブルック国際空港にはヨーロッパ各地への就航便があり、目前に迫る山々の間を飛行機が離着陸する光景は、中々見られるものではない。
 フェルダー社は1956年に設立した老舗企業である。その本社の住所には社名の付いた「フェルダー通り」とあるように、インスブルックを始めチロル州の経済を大きく支える中核企業だと言える。
記者は、ミラノ・キシレクスポ展直前の5月12日(月)に、世界中のフェルダーグループのディーラーが一堂に会するディーラーミーティングに、同行させていただく機会を得た。
日本ではフェルダー製品を、西日本を(有)ホルツテクニカナゴヤ(長井浩司社長、TEL 0568-69-2881)が、東日本を(有)ホルツテクニカ東京(中村次良社長、TEL 03-6240-7721)が扱っており、今回の視察は長井社長の御好意に甘えた次第である。

 さて、フェルダーグループのディーラーミーティングは定期的に行なわれているらしいが、今回は新製品発表会を兼ねての開催であった。
 その発表会は、フェルダー発祥のアブサムの工場(現在は木工ワークショップなどに利用)で行なわれ、2代目社長のハンスヨルグ・フェルダー氏から世界のフェルダーディーラーへの感謝が述べられた後、まずは新製品発表会、そして販促ミーティングへと続いた。
新製品発表会では、かんな盤、サンダー、小型帯鋸盤、スライドソー、複合機など、一つ一つの製品の特徴が解説された。中には鋸のロッキングシステムの改良版などもあり、発表後は各々が興味深い製品の詳細な説明を求めて賑わった。
 販促ミーティングでは

 フェルダー製品の全ての機種は、チロル州ハルの本社・工場で設計、製造されている。
そのためなのか機密保持に関しては非常に徹底している。実は、工場内の撮影は許可されず、先程の新製品についても先方の意向で、詳細を述べることはここでは叶わない。それでも、フェルダー製品が愛され続ける理由が工場見学で少しなりとも理解でき、それを簡単ではあるが伝えたいと思う。
 同社の機械製造方法は

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