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専用加工機開発の開発も視野に、小さなLVL部材で大きな梁材をつくる
椛蜷ャ商事が低コストで大型木構造用部材「LVLハニカム梁」の開発へ向けて名古屋大学建築学系・古川研究室と共同実験

▲LVL中空梁材の片側に合板を張った木製梁も実験された    ▲名古屋大学工学部でのLVL中空梁材の強度実験準備中の風景
 木工機械をはじめ各種産業機械を設計製作している(株)大成商事(愛知県春日井市美濃町2-244-4、安江敏春社長、TEL 0568-33-8765)はこの程、スギ間伐小径材から造った小さい構造用LVL部材を組み合わせて大型の構造用梁、並びに面材を張ることで床パネルとしても活用できる「LVLハニカム梁」の開発へ向けて、名古屋大学大学院環境学研究科都市環境学建築学系の古川忠稔准教授の下で、2回目の曲げ強度試験を実施した。
 強度試験用のLVLハニカム梁は概要は、幅105mm×厚さ90mm(30mm厚材を三枚積層)×長さ6mの横部材と、同じ仕様で長さ1mの縦部材で正長方形の枠材を形成し、枠の中にハニカム構造デザインになるよう、小さなLVL部材を独特形状の仕口と構造用接着剤で固めた、殆んど金物は使わずに構成したLVL製の中空梁である。
 昨年、試作品の1回目の実験を終え、課題を改善しての2回目の実験である。
結果について古川准教授は、「今回の実大ハニカム梁の曲げ実験では、スパン5.5mの試験体を使い、中央スパン1.85mとなる四点曲げ試験を行なった。合板を併用したハニカム梁では、荷重50kN(キロニュートン)時のたわみがスパンの1/400以下となり、予想通り梁の曲げ剛性を格段に向上できることが確認された。ただし最大耐力 は、荷重約52kNで横倒れ座屈が生じたこともあり想定を下回った。ハニカム梁実用化に向けては,今後さらに解決すべき問題もあるが、着実に前進していると考えている」と、低コストで軽量なスギLVLハニカム梁の開発と実用性に大きな期待と可能性を語った。

講演
「地震に強いCLT木造構造物」

イタリア国立樹木・木材研究所 所長 アリオ・チェコッティ氏
導入=地震地域での木造設計を考える上で必要なこととは

 木材は再生可能な材料だ。木材を使用するということは、森林を破壊することではなく、「森林を育んでいる地球を救う」ことに繋がる。
 現代の色々な法律や基準などによると、古い時代の建物は実は非常に良くできている。それは、建物は壊れても、中の人命が守られていたからだ。
 古来より木材は、地震に対する補強材のような役割で使用されていた。
 ギリシャのサントリニ島の発掘現場を見ると、古代の建築物は石の組積造の中に木材が差し込まれて使用され、木材が石の組積造の中で補強材、鉄筋のような役割をしている。古代ギリシャ人は、既に組積造を補強するために木材を使っていた。
 1705年のリスボン地震の後、リスボンの町は、木材のフレームの中に組積造を詰めていってそれを固めていく、構造を固めるというシステムで再築、再建された。フランスでも同じように、表面の石膏を剥がしてみると、中から木造骨組みと組積が組み合わされた構造が出てくる。地震に対する木造の強さは次の例からも分かる。
トルコでは2000年の地震の時でも、木の梁と組積を組み合わせた建物はびくともしないで建っていた。有名な1964年のアラスカ地震では、地面が沈下してなくなっているのに、木造の建物は全く損害損傷を受けずに現状を保持していた。神戸の大地震でも、壊れずに建って残った木造の建物があった。
 1989年のサンフランシスコ地震では重要なことが分かった。同じ種類の二つの建物のうち、片方だけが壊れた。実は、3本打つべき釘が1本しか打たれてないような状況だった。つまり施工がいかに重要であるかということを示している。これら過去の経験をより良く理解するために、木造の良い点、悪い点について整理してみよう。
木材というのは脆性(ぜいせい)材料で、ひび割れて、裂ける。接合部で脆性破壊が起こり、健全な木であっても、曲げていくと、突如ひび割れて脆性状態を呈する。しかし非常に多くの長所もある。
 一つ目がまず《軽い》ということだ。
 次に、自重に比べて強いということ。16mm径の異形鉄筋と、直径16mmの木の棒と、木の棒と同じ重さの鉄の棒を比べると、同じ重さの木の棒と鉄の棒は、引っ張っても同じ強度になる。
 更には、3次元的な構造、つまり、箱を作ることができるということ。つまり異なる面と面がきちんと繋がって一体となり、3次元効果をもたらす。一体化することで地震エネルギーを吸収し分散させることができる。
 木造建築は、木材と木材同士の接合で成り立っている。木材そのものは、先に述べたように脆性材料。しかし、ジョイント、接合部というのは非常に靭性(じんせい)で、粘りのある性質を持っている。実は変形時には、接合部によって動的なエネルギーは吸収されてしまう。繰り返し載荷をして建物を揺らす実験からは、……。

 CLTの製造から多層階建築に適した多くの特長まで

 CLT(Cross Laminated Timber)とは、14年程前にドイツで開発された材料で、その後、スイス、オーストリア、イタリア、スカンジナビア、北欧、その他多くの国々で、非常に広範に広がっていった。
 日本やアメリカではCLTと言われているが、ヨーロッパでは、フィクサ、クロスラム、クロスラームという風に呼ばれている。語源は……犬が道路を渡っている道路標識があり、《crossing》と言うときに、短くするために《X-ing》と書き、そこからクロスラムという言葉が来ているのではないか、という話だ。
 非常に素晴らしい点は、木材を交差積層して接着しているところだ。主に
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